水質の様子を調べる方法の一つに、生物学的水質調査法があります、これは汚濁の度合いを、河川に生息する生物相によって判定するものです。生物には環境順応性があり、適者生存の法則によって繁殖したり、滅亡したりしますが、生物学的水質調査法はこの法則を利用し、河川の水質を生態学的に把握するものです。
この生物学的水質調査法を用いて、30数年来、わが国の河川の調査・研究を進めてまいりました。建設省の認可を得、地方公共団体のご協力をもとに、社団法人淡水生物研究所を昭和51年に設立しました。
創立から21年、日本はもとより世界の各水域を踏査し、生物学的水質階級の地図の作成に努力してきました。
生物学的水質階級地図づくりは、移りゆく河川の実態を正しく残し、将来の環境変化に対する基礎資料にするものです。河口域、自然湖沼、ダム湖、都市河川などの調査、研究なども実施してきました。
OECDの水管理部門における生物モニタリングは、よりよい水環境をめざす公益活動の一端です。
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